本日はウーパールーパーの飼育方法についてです。
さて、日本でも一時期ペットとしてものすごく人気沸騰。現在でも飼育している人は非常に多い両生類がウーパールーパーです。分類としてはサンショウウオの仲間です。
サンショウウオは普通であれば完全水棲の幼体から生体になり半水棲で陸地でも生活するようになります。イモリのような形になりますね。そして、陸にいる昆虫やミミズなども食べるようになります。
ところが、ウーパールーパーはどうか?というと…
成体になることができる個体はごくわずか。成体になることができるのってとても珍しいんですよね。ただ、実際に成体は存在します。普通に飼育している限りだと恐らくならないと思いますが。
なので、一生幼体で一生水棲なのがウーパールーパーがほかのサンショウウオと大きく違った特徴ではないかと思います。
そんな、ウーパールーパーですが飼育も非常にカンタンで寿命も比較的長いので育て甲斐があるのも魅力の一つです。ということで、本日はウーパールーパーの飼育方法についてお話ししたいと思います。
ウーパールーパーとは?

メキシコサンショウウオ(Ambystoma mexicanum)は両生綱有尾目トラフサンショウウオ科トラフサンショウウオ属に分類される有尾類になります。トラフサンショウウオ科が幼形成熟したものをアホロートルといいまして、流通名をウーパールーパーといいます。つまり、ペットショップに販売されているウーパールーパーはメキシコサンショウウオの幼形成熟となります。
生息地
メキシコ(ソチミルコ湖とその周辺)
種小名はメキシコ(mexicanum)からきています。
形態
全長10~25cm
メスはオスよりも小さく最大でも21㎝程度にしかなりません。普通であれば幼生の形を残したまま性成熟(成体)となります。分厚い胴体が特徴的。孔状の小さな感覚器官は発達しません。感覚器官を頭部にもつ個体もいます。
左右に3つの外鰓を持ちます。背中はグレー、斑点は褐色。突然変異で色が抜けたピンク色の個体はアルビノといいます。
上顎(鋤口蓋骨歯列)はアルファベットのUの字。短い四肢、扁平の指趾は先端がとがっています。水かきは大きくは発達せず中手骨、中足骨の根元にあります。
生態
自然下ですとヨウ素の少ない水域に生息するためサイロキシンという甲状腺ホルモンが分泌できず生成塾しないことがほとんどです。繁殖形態は卵生で、11月~翌年1月(4~5月に繁殖する個体もいます。)1度に200~1000個の卵を水草などに産みます。
ウーパールーパーの飼育方法
水槽
ウーパールーパーの最大は25cmなので1匹で飼育するなら45㎝水槽で充分です。もし、混泳する場合はサイズの大きな水槽が必要になります。小さいウーパールーパーを飼育するにしても広々とした水槽の混泳がよいです。ただ、混泳は共食いのリスクは否定はできませんので…
底砂
ウーパールーパーはパジェットガエルのように砂を飲むリスクがあるためあえて砂を入れない飼育者も多いです。金魚用の大きな砂利であれば飲む確率は下がりますが最悪飲んだ場合は高い確率で死亡します。なので、ベアタンクでの飼育をおすすめします。
しかし、どうしても砂を敷きたいのであれば小さいウーパールーパーだと体力も少なく弱いのである程度大きく成長したら。それかはじめから大きなサイズのものを購入。
その上で、田砂、渓流砂、古代魚用の細かいサンドなど。とにかく粒子の細かい砂であれば飲んだとしても排泄できるので体力のある個体なら大丈夫ではないかということです。ただ、リスクは伴いますけどね。
けれども、床砂があればストレスの緩和にもなりますし、水質の浄化にはよいのです。砂を敷くと掃除が大変だという見解もありますが、バクテリアが育つので実は水は綺麗になるのです。
隠れ家
流木、石、塩ビ管などを入れてウーパールーパーのストレスを軽減させられるような環境を作るのが理想といえます。手入れが必要になりますが水草も植えてあげると良いでね。
マツモ、カボンバ、アヌビアス・ナナなんかは良いですね。それに水草を植えることでフン尿の分解に効果的です。それか、人口の水草でもオーケーです。これなら枯れないので手入れが必要ありませんからね。
水質
PH 6.0~7.0
ウーパールーパーも淡水魚と同じく中性で飼育します。水道水にカルキ抜きを使えば水は出来上がります。ウーパールーパーは綺麗な水を好むので麦飯石溶液を入れて1週間ぐらいろ過を回して水作をするのでも良いと思います。
水換えは2~3日に水槽の半分ぐらいを交換します。水を交換するときも底に沈殿しているゴミをホースで吸い上げるようにすると効率的です。やはり水質が綺麗なところを好むので水替えは多めに行います。投げ込み式ろ過などであれば毎日交換します。
温度
水温は15~20℃にキープすると良いです。サンショウウオなので水温が高くなりすぎるのも不味いですが、低くなりすぎると活動が鈍ってきます。そのため快適に生活できる温度がこれぐらいになります。
冬場はヒーターを使えばよいだけなので簡単です。
そこで問題になってくるのは夏場です。
北海道以外であれば日本の真夏は灼熱地獄だと思います。アクアリウムの水温も30℃近くまでなることは珍しくはありませんので夏場の対策は必要になりますね。
少し予算オーバーになるかもしれませんが、クーラーを導入することですね。小さい水槽でも1~2万円程度します。水槽サイズが大きくなればなるほど大きなクーラーが必要になるのでお金もかかります。
もしくは、冷却ファンで妥協するかですね。これであればクーラーよりは安く済ませることができます。あとは、ヤフオクなど中古品を買えば安いです。
濾過機
濾過機は投げ込み式ろ過機を入れている人が多くみられますね。投げ込み式ろ過はエアレーションにつないでいるだけなのでそんなにろ過能力は高くはありません。
水換えの頻度と高くするなら投げ込み式ろ過機でも良いのでしょうが、毎日毎日水換えするのもウーパールーパーにとってはあまり良いことではありません。
水換えの頻度を抑えるためにも強力な上部ろ過機をおすすめします。これならウーパールーパーの糞や尿が多くても水質を維持できます。ただ、水質汚染にはかなり弱いので、水質をみながら2~3日に水槽の半分ぐらいは交換します。
心配ならば毎日3割ぐらいの水を交換することですね。
ただ、ウーパールーパーをはじめとしたサンショウウオは綺麗な水を好みますので水質の管理はしっかりと行いましょう。
濾過フィルターのメンテナンスに関しては1か月に1度ぐらい。ウールマットを洗います。2~3回ぐらい洗うとボロボロになるので新品に交換しましょう。
セラミックなどのろ材に関しては水槽の水で軽く汚れを流す程度で良いと思います。バクテリアが繁殖しているので水道水で洗うとバクテリア減少につながるのでもったいないです。
販売価格

ウーパールーパーは1000円~2000円くらいで販売されています。値段は非常にお手頃なもから購入することができます。しかし、品種によっては1万円を超えるものもあります。
ネット通販で購入するか?ショップで購入するか?ということなんですが、通販だと手軽に購入できるメリットはありますが実物を見れないのと輸送の際に弱るということ。
ショップへ直接行けば個体の状態を確認して選ぶこともできるのでこれが一番のメリットですね。ウーパールーパーは珍しい個体ではないのでお近くのショップへ行くと良いかと思います。
生体投入
ウーパールーパーは非常にデリケートな個体ですので購入したら水合わせを行いましょう。購入先水槽の水温、水質と立ち上げた水槽の水温と水質は異なりますから急激な水質変化、温度変化は病気のリスクを高めます。
そのため、ウーパールーパーをプラケースなどに袋に入った水ごと入れて、水槽の水をホースと分岐栓を使い点滴の原理で1秒に3滴ぐらいのペースで水合わせを行います。
これを2時間ぐらい行えば水合わせができるので、その後、投入を行えばよいのです。間違えてもいきなり投入してはいけません。
餌
餌は基本的にはウーパールーパー用の人工飼料をメインに、冷凍アカムシなども与えて体力をつけてあげます。ミルワームはどうか?という話ですが、あまり消化に良くはないので与えないのが良いかなと思います。
寿命
平均すると5~8年程度です。しかし、サンショウウオは長生きするので25年生きたという記録もあります。大きくなったら餌をあまり与えないなどをすることで長生きさせられるかもしれません。