本日はインドホシガメの飼育方法から販売先、価格、値段、寿命、餌までいろいろなことをお話ししたいと思います。
その前に!
リクガメの中で有名な種類といえばヘルマンリクガメ、ギリシャリクガメ、ロシアリクガメが非常に認知されています。その次ぐらいに人気なのがインドホシガメではないかと思います。
野生のインドホシガメは農地開発や伐採により数を減らしています。ワシントン条約により輸入は厳しく制限されています。そのため残念ながら正規輸出以外の密輸で日本のペットショップで販売されているものもあります。
例えば、インドイシガメは飼育が難しいという声もありますが実際はそんなことはないのです。ブリーダーが正規輸入を行い正しく育てれいれば人になつき餌付けも簡単なはず。
それなのに、なつかないとか、餌付けがうまくいかないのはもしかしたら不正密輸で捕まえられたものだったり、弱っているものを販売している悪徳業者の可能性もあります。
そんないろいろな事情があるインドホシガメについて本日は色々とお話ししたいと思います。それでは行きましょう!
インドホシガメとは?

インドホシガメ(Geochelone elegans)は、爬虫綱カメ目リクガメ科リクガメ属に分類されるカメです。リクガメ属の基準種です。単にホシガメとも呼ばれています。
生息地
インド南東部および西部(アーンドラ・プラデーシュ州東部、カルナータカ州南部、グジャラート州、ケーララ州北東部、タミル・ナードゥ州、マディヤ・プラデーシュ西部、ラージャスターン州南部)、スリランカ、パキスタン南東部(シンド州東部)に生息します。
形態
最大甲長は38.1㎝
中には体重7kgとかなり大型になる個体も見られます。ほかの動物と同様にオスよりもメスのほうが大きくなります。オスは甲長20cm程度に収まることが多いです。
また、それ以上になるのは非常に珍しいとされています。また、生息地によってサイズも異なります。例えば、スリランカに生息するインドホシガメは植生に恵まれているためサイズは大きくなりやすいです。
背甲はドームのように盛り上がっており、上から見ると細長く見えます。頂点は盛り上がり水平な面はありません。野生化では孵化直後から少しではありますがドーム型に盛り上がります。
背甲の色合いは黒、暗褐色をしております。、椎甲板や肋甲板には黄色や黄褐色の放射状の斑紋が6~12本程度あります。この放射状に走る斑紋がまるで星のように見えることが名前の由来です。
縁甲板には1~4本程度、黄色、黄色褐色に放射状に筋が入ります。腹甲の色合いは黒や暗褐色をしています。甲板に灰褐色、淡黄褐色、黄色の斑紋が放射状に走ります。
水棲亀は頭部が大型になることが多いのに対してインドホシガメの頭部は中型でバランスが取れています。上顎の先端は二股、三股に分かれます。
四肢は頑丈で特に前肢は勇ましく先端は大型の鱗が尖っております。後肢と尾っぽの間には円錐形の小型の鱗が並びます。頭部、頸部、四肢、尾っぽは黄色っぽく黒色斑が不規則に細かく入っております。顎を覆う角質、鼓膜、喉は褐色、灰色をしています。
卵は直径3.8~5.3㎝程度。短径2.7~3.9㎝程度の楕円形が一般的。稀に直径5~4㎝程度の卵を産む場合があります。
生態
標高200m以下、ラージャスターン州では450m以上でも確認されております。なお且つ雨期と乾季が明確な環境に生息します。インド南東部のサバンナや藪地、インド西部とパキスタン南東部の砂漠の周辺にあるステップや藪地、スリランカではサバンナや熱帯雨林に生息します。
基本的に草食で草、木の葉、多肉植物、果実、花をよく食べます。ほかに、陸棲の巻貝、動物の死骸、牛、羊の糞など。
繁殖期になるとオス同士がであると甲羅をぶつけ合うなどして戦うことがありますが、メスに対しては乱暴な行動に出ることはほとんどありません。雨期になると交配を行います。
産卵までは3か月程度かかることがあります。生息地の土壌がラテライトであるため雨期で土が柔らかくなったときに10~15㎝の穴を掘ります。そこに1回1~10個程度の卵を2~4回に分けて生みます。大抵の場合は110~150日で生まれますが、早ければ50日程度で生まれることもあります。
オスは生後3年、メスは6~7年程度で成熟するといわれています。
インドホシガメの飼育方法
販売価格について
インドホシガメは高価なものだと思っていただいても構いません。その理由はワシントン条約で保護されているので輸入に制限がかけられているからです。
もし、1万円、2万円などインドホシガメにしては安い価格で販売されているのを見かけたら、ラッキーと思う前に大丈夫か?と疑ってみたほうが良いと思います。
不正密輸の個体は餌の食いつきが悪かったり、なつかないなどありますので一度調べてみる必要があると思います。
なので、正規輸入の根拠を教えてくれるショップでそこそこの値段で購入すれば問題ないはずです。相場はいくらか?とはいいませんが、10万円~25万円くらいはすると思います。
ケージ
よくある失敗例としては個体欲しさに飼育環境も準備せずにすぐに個体を購入してしまうという事例です。これは高い確率で購入した個体を死なせてしまうのでやめてください。
必要であれば水槽台。安くしたいならスチールラックに木板を敷く。水を入れないのでケージはそれほど重たくありませんからスチールラックでも充分耐久出来るはずです。
出来るだけお金をかけたくないなら大きめの衣装ケースを購入します。見栄えを良くしたいなら大型水槽、利便性を考えるなら爬虫類用のケージといったところでしょうかね。
インドホシガメは40㎝近くなりますので終生飼育したいなら1メートル以上のケージを用意することをおすすめします。
床材
床材は必要になります。掃除を簡単にするならウールマット、人工芝を敷いて毎週ウールマット、人工芝を洗い糞尿を洗い流すやり方です。掃除をしやすいというメリットはありますがインドホシガメが快適に暮らすことを考えるとあまり良いやり方とは思えません。
オススメなやり方は、爬虫類用の砂、腐葉土、ココナッツマット、パームチップなど。ココナッツマット、パームマットは食べるので良いと思いますし、砂や腐葉土であれば穴を掘って潜るのでストレスの軽減にもなります。
そのため、10㎝ぐらい厚く砂を敷き詰めておきます。掃除の際は3~5㎝程度の床材を取り換える程度で良いです。ほかに糞が落ちていることに気が付いたらそれも取り除きます。
水飲み場
皿やタッパーなどに水を入れて水飲み場を作っておきましょう。
温度
温度は25℃を下回らないようにします。ケージ内を平均して30℃程度にしておきましょう。
パネルヒーターをケージの下半分程度敷きます。暖かい場所、冷たい場所を分けておきましょう。
上から保温球や暖突で放熱を行います。これでも温度が十分にあげられないようであればバスキングライトを使用して暖かい場所を作るなどしましょう。
爬虫類用の照明は紫外線灯を入れます。
湿度
インドホシガメは湿度が高いところに生息していますので60%~80%程度にします。湿度計を設置して湿度管理を行いましょう。霧吹きで水をかけるのでも良いのですが、うまい具合に湿度が上がらないなら爬虫類用の加湿器を使用するなどしてケージ内の湿度をキープすることが大切になります。
餌
基本的に野菜を食べるので、生野菜に粉末のサプリメントや水を振りかけて食べさせてあげましょう。
松菜、チンゲン菜、モロヘイヤ、カブの葉、ダイコンの葉、サラダ菜がおすすめ。ほかには、タンポポ、オオバコ、クズ、ハコベ、ノゲシ、クローバー、ムラサキツメクサ、カラスノエンドウ、ナズナやアロエ、サボテンなどの多肉植物を好んで食べます。
副食にグリーンリーフ、サニーレタス、レタス、ターツァイ、ツルムラサキ、キュウリ、ニンジン、カボチャ、オクラ、菜の花など。
果物はオレンジ、いちご、リンゴ、バナナ、マンゴー、キウイ。ただ糖分が多いので果物はあくまでもおやつに与えてあげます。
気を付けることといえば農薬です。無農薬野菜をリクガメ用に購入してもそこまで高い餌代にならないのでそれがベストですが、一般のスーパーに売られている野菜を餌とするなら農薬用の洗剤を使用しましょう。
寿命
30~50年程度です。大切に飼育すれば人間と同じぐらい生きますので一生のパートナーというつもりで大事に育てましょう。
日光浴
紫外線灯を推奨している獣医さんもいますので一応導入するのはいいと思いますが、それだけだと日光浴の代わりとまでは行きません。
そのため、毎日10分程度で良いので日光浴をさせましょう。直射日光ではなく日陰や家に入ってくる日光でもビタミンD3やカルシウムの生成にも効果的です。
ご自宅にお庭があるのであれば、庭に歩かせてみましょう。カメは歩くスピードは意外と速いので見失わないように気を付けましょう。マンションなら部屋に入ってくる日光が安全かと思います。
ベランダに出すならプラ舟や衣装ケースを別で用意してそこを歩かせることで下に落ちる心配は有りません。
冬眠
野生のインドホシガメは穴を掘って冬眠を行いますが、飼育下で冬眠は行わない人が多いかと思います。
冬眠もできないことはないと思いますが失敗すると死亡するリスクがありますからあえて冬眠をさせずに常に活動する温度で生活させるのです。
ケージ内の温度を一定以上に保ち、冬眠しなければ失敗することもないので、安全です。