池袋にあるサンシャイン水族館の『へんないきもの展2』かれこれ4年も前の話になりますが、ポスターに蛇のように首が長いカメが飾られていました。確かに普通のカメでも餌をねだるときに首を長くしますけどそんな比率ではないのです。
ぱっと見の印象ですが首が甲羅の8割ぐらいの長さをしていました。まあ、首が長いことで息継ぎを行うときも楽でしょうし、獲物を捕らえる時にも便利なんでしょうね。
そんな、クビナガガメの一種。
ジーベンロックナガクビガメというカメがいるんですけど、熱帯魚屋さんや爬虫類ショップに行くと売っているようなカメで最近は飼育している人も結構いるみたいです。
Youtubeの動画でカワエビや金魚を餌として与えているシーンを見ました。そんなわけで、本日はジーベンロックナガクビガメの生態や飼育方法についてお話ししたいと思います。
ジーベンロックナガクビガメ
ジーベンロックナガクビガメ(Macrochelodina siebenrocki)は爬虫綱カメ目ヘビクビガメ科オオナガクビガメ属に分類されるカメです。
生息地
生息地は、パプアニューギニア(ニューギニア島南西部)
体長
最大甲長は40㎝
寿命
10~30年程度。飼育下で10年ぐらい生きるのは珍しくはありませんし、20年カメを飼育している人もいます。上手に飼育すれば長生きする生き物なので大切に育てましょう。
生態
河川、池、沼、湖畔、潟などに生息します。分類的には完全水棲のカメで陸上に上がることはありません。乾季になると冬眠に入ります。
餌は、魚類、両生類、昆虫、甲殻類、貝類などを食べる肉食性のカメです。
年間に12個、2回に分けて卵を産みます。時期は3~9月が繁殖期。オーストラリアに棲息する個体の中には浅瀬で産卵することがあります。卵は日数180日、温度30℃で孵化した事例があります。
オスは3~4年、メスは6~7年で成体になります。
ジーベンロックナガクビガメの飼育方法
ジーベンロックナガクビガメは完全水棲になるカメですので、飼育環境はアクアリウムにします。水槽の中にしっかりと水を張りろ過装置を回します。
販売先
〒960-8074福島県福島市西中央4丁目44-1チェリーハウス1FCSM株式会社 アクア事業部さんのサイトには幼体が掲載されていました。しかし、現在売り切れ。
価格は10000円~20000円で購入できます。
結構人気のカメでどのサイトを見ても売り切れが多いので問い合わせてみると良いと思います。販売店次第では予約を受けつけ仕入れを行ってくれるところもあります。その辺りは聞いてみましょう。
水槽
ジーベンロックナガクビガメは最大で40㎝になるカメです。飼育下でも甲長30㎝ほどになります。となると、終生飼育するためにはある程度大きな水槽が必要になります。幼体の段階であれば60㎝水槽でも行けますが、成長したジーベンロックナガクビガメ飼育するなら1匹飼育で最低90㎝水槽。できれば120㎝水槽は必要ですね。
水質・水温
魚程水質に関しては神経質になる必要はないかなと思いますが、最低限カルキ抜きはしましょう。麦飯石溶液を入れて1週間ろ過を回すだけでも十分かと思います。入念に水槽を立ち上げたいならバクテリアを育てればよいかなと思います。PHは6.5~7.5程度で良いでしょう。温度は、20度以下にならないようにヒーターとサーモスタットで調整します。できれば25度程度をキープしましょう。
ろ過装置
迷ったら上部ろ過を使用すればよいかと思います。上部ろ過はろ過能力が高いという特性がありますので水質を汚しやすいカメにはおすすめです。水替えのときにウールマットを洗います。
何度も洗うとボロボロになるのでそのタイミングで新品に交換します。セラミックなどのろ材は汚れが酷くなったら水槽の水で洗います。水道水で洗うとバクテリアが激減するのでおすすめしません。ろ材はバクテリアを棲ませる場所になります。
底砂
底砂は入れても入れなくても良いです。ただ、衛生面や掃除のしやすさからベアタンクで飼育している人が多い気がします。ベアタンクならば水替えするときにホースで底に沈んでいるゴミを吸水すればよいので簡単です。ただ、見た目を良くしたいなら底砂を入れればよいでしょう。
紫外線灯
紫外線灯は気持ち程度のものだと思っても良いのかなと思います。なぜなら、紫外線灯なしで水棲のカメを何年も飼育している人もいるからです。紫外線灯程度のものではカルシウムやビタミンD3にそこまで影響するものではないので意味のないという見解も。予算オーバーなら使用しなくても良いと思います。
餌
生餌であればカワエビ、金魚、メダカ、ウキガエル、ツメガエル、昆虫類など。生餌で慣れさせたら人工飼料も与えてバランスの良い食生活を行いましょう。なんだかんだ人工飼料は栄養バランスが整っています。そのうえで一部生き餌を与えると良いですよね。
水替え
水の量にもよりますが最低でも1か月に1回ぐらいは30%程度は水替えをしましょう。肉食のカメで比較的水質を汚すので水替えは定期的にしないといけません。